お湯が出ないときには給湯器だけではなく、電気やガス、水道が原因になっていることも考えられます。まずは、なにが原因でお湯が出ないのかを知ることが大切です。
ここでは、お湯が出ない原因の調べ方を確認していきましょう。
まずは、お湯が出ない範囲を確認してください。お湯が出ない範囲を調べることで、ある程度の原因は突き止められます。
調べる箇所は、
・キッチン
・洗面所
・浴室
などの普段はお湯が出ている場所です。
初めにチェックするのは「蛇口からお湯だけが出ないのか、それとも水も出ないのか」です。蛇口をひねってもまったく水が出ない場合は、焦らずに家全体の蛇口から水が出ないのかを確認してみてください。
次にチェックすべきポイントは、「何箇所からお湯が出なくなっているのか」です。家全体のお湯が出ないときと一部だけお湯が出ないときでは、故障箇所が違ってきます。
キッチンと洗面所はお湯が出るのに、お風呂のお湯だけが出ないなど、一部なのか家全体なのかを確認しておきましょう。
すべての箇所で水が出るかを確認したら、お湯が出るように温度設定をします。 水が出はじめてしばらく経ってからも設定した温度のお湯が出ず、ぬるま湯が出てくる場合は「お湯が出ない」と判断してください。
家全体の蛇口を確認したら、ガスコンは使えるのかを確認しましょう。ガスコンロをつけてみて着火しないときには、ガス関連に原因がある可能性があります。
[tpl file='e_columnTxtBtn01']
家全体でお湯が出ない範囲がわかったら、どこに原因があるのかある程度わかります。ここでは、お湯や水が出ないときに考えられる原因と、自宅で試せる対処法を解説します。
自宅で全てを解決するのは難しいかもしれませんが、試してみてください。
お湯だけではなく水も出ない場合には、
・元栓
・止水栓
・水道
のどこかに原因があると考えられます。
元栓は家庭に送られる水をコントロールしている部分で、止水栓はキッチンやトイレなどの場所ごとの水をコントロールしている部分です。よって、家全体の水が出ない場合は元栓、一部の水が出ない場合には止水栓が閉まっている可能性があります。
ですが、元栓と止水栓を閉めるのは「水漏れ修理時や住宅の引き渡し前」です。水が出なくなる前日に、水漏れ修理や点検などを行っていたのならば、自宅の元栓と止水栓を確認してみてください。
元栓は戸建住宅の場合は外の地中に埋まっており、フタを開けると水道メーターを元栓が出てきます。時計回りに回すと閉まり、反時計回りに回すと開くので、反時計回りに回したあとに水が出るようになったかを確認してみてください。
止水栓は蛇口のタンク下に設置してあります。キッチンと洗面所、トイレなどの水が出ない場所の止水栓を元栓と同じように反時計回りに回し、水が出るのか確認してみましょう。
水漏れ修理時や住宅の引き渡し前ではないのに、突然水が出なくなったのなら、元栓と止水栓ではなく「水道」に原因があると考えられます。
水道が原因の場合には、
・断水
・水道管の凍結
・受水槽またはポンプの故障
・水道管の劣化
・水道料金の滞納
のどれかである可能性が高いでしょう。断水の連絡や水道料金の支払い忘れなど、思い当たる節はありませんか?
また、冬の寒い日なら水道管が凍結している可能性があります。外の気温がマイナス4度以下になると水道管の凍結や破裂が多く発生してしまうので、冷え込みが厳しい日に水が出ない場合は凍結の可能性も疑いましょう。
水道管が凍結してしまったときには、蛇口や凍結している部分にタオルをかぶせてぬるま湯をかけてみてください。熱湯をかけると水道管が破裂してしまう危険性があるので、必ずぬるま湯をかけるようにしてください。終わったら水滴が残らないよう、乾いたタオルでしっかりと水気を拭き取るのを忘れないでください。
[tpl file='e_columnTxtBtn02']
キッチンはお湯が出るのに洗面所からはお湯が出ない。など、一部の蛇口からだけお湯が出ない場合には「水栓器具の故障」が考えられます。
キッチンや洗面所など、お湯と水が同じ蛇口から出る水栓は「混合水栓」といい、蛇口の操作で温度を調節しています。そのため、温度を調節するバルブが故障してしまうと、お湯の調節がうまくいかなくなり、お湯が出なくなってしまうのです。
・水栓を設置してから10年程度経っている
・少し前からお湯が出にくかった
これらに当てはまる場合は、混合水栓が故障している可能性があります。混合水栓が故障してしまった場合には、蛇口の交換をしなければなりません。
[tpl file='e_columnTxtBtn03']
水は出るのに家全体のお湯が出ない場合に考えられるのは、給湯器のトラブルです。考えられるのは、
・給湯器内の電気トラブル
・給湯器フィルターにゴミが詰まっている
・給湯器の寿命
・給湯器の故障
のどれかです。まず考えられるのが、給湯器内の電気トラブル。給湯器内で電気トラブルが起きているときにも、お湯が出なくなります。給湯器のコンセントを抜き、10秒ほど待ってから差し直してみてください。再起動後、お湯が出るようになったかを確認してみましょう。
次に考えられるのが、給湯器の水抜き栓フィルターのゴミ詰まりです。給湯器には水抜き栓というものがあり、そこにフィルターがついています。そのフィルターを手入れをしていないとゴミが詰まり、お湯の出が悪くなったりお湯が出なくなってしまうのです。
給湯器の手入れをしていなかった方は、水抜き栓フィルターの掃除をしてみてください。水抜き栓フィルターの掃除方法は以下の通りです。
【水抜き栓フィルターの掃除方法】
1. 水抜き栓から出る水を受け止める容器を用意する
2. 給湯器の給水元栓を閉める
3. 台所や洗面所、お風呂などお湯が出るすべての箇所の給湯栓(お湯が出る蛇口)を開ける
4. 水抜き栓を反時計回りに回して外す
※この時水抜き栓から水(お湯)が出るので注意してください。
※固くて回らない場合は、コインなどを切り込みにはめて回してみてください。
5. フィルター部分をブラシなどを使って水洗いする
※水抜き栓は配管とバンドで繋がっているので外してから掃除します。
6. 水抜き栓を元あった通りに取り付ける
7. 3で開けたすべての給湯栓を閉める
8. 2で閉めた給水元栓を再び開き、水漏れがないか確認して終了
フィルターを掃除したあと、お湯が出るようになったかを確認してみてください。
上記の2つを試してもお湯が出ない場合には、給湯器の故障、または寿命が考えられます。一般的な給湯器の寿命は7年〜10年程度と言われています。そのため、給湯器を設置してから7年以上経っている場合には、給湯器に寿命がきてしまった可能性が高いでしょう。
設置から7年も経っておらず、上記の2つの方法を試しても効果がなかった場合には給湯器の故障の可能性が高いので、業者に修理依頼をしてください。
[tpl file='e_columnTxtBtn04']
お湯が出ず、ガスコンロも使えないときには以下の原因が考えらます。
・ガスの元栓が閉まっている
・ガスメーターの遮断
・プロパンガスの残量が少ない
ガスの元栓が閉まっていると、ガスコンロが使えなくなったりお湯が出なくなったりします。ただし、ガスの元栓が閉まっているのは住宅引き渡し前なので、住み始めて長いのならばガスの元栓が閉まっていることは考えにくいでしょう。
次に考えられるのが、ガスメーターの遮断です。ガスメーターを確認すれば、遮断されているか確認できます。ガスメーターが遮断される原因は以下の通りです。
・ガスの長時間使用(ガス機器の消し忘れ、流量オーバー)
・ガス圧の低下
・大量のガス漏れ
・地震や台風などの災害時
ガスメーターが遮断されていたら、ガスメーターに備え付けられている復旧ボタンを押して復旧作業をしてください。
ガスメーターの復帰作業の手順は、ガスメーターの取扱説明書やガス会社のホームページなどでご確認ください。
ガスメーターが遮断されていないのなら、プロパンガスの残量が少ないの可能性があります。プロパンガスを使用している地域ではガス容器で供給をするので、毎日の使用料が多いと新しい容器と交換する前に残量が少なくなってしまうこともあります。ガス容器を確認してみてガスの残量が少なくなっていたら、ガス会社に連絡して容器を交換してもらいましょう。
それぞれの原因にあわせた対処法を紹介しましたが、自宅で解決するのが難しいこともあります。直らないからといって給湯器やガスメーターを自分で触りすぎると、故障が悪化したりガス漏れの危険もあるため注意してください。
自宅でできる対処法を試しても直らないときは、無理して自分で解決しようとせず、早めに業者に依頼することが大切です。では、どこの業者に依頼したらいいのでしょうか。次は修理を依頼できる業者を紹介します。
[tpl file='e_columnTxtBtn05']
[tpl file='e_columnFreedial']
お湯が出ないトラブルはなかなか起こらないので、どの業者に修理依頼をすればいいのか悩まれると思います。ここでは、
・ガス会社
・給湯器メーカー
・給湯器販売・工事業者
の3つの業者を紹介します。業者の特徴から依頼する業者を決めましょう。
ガスを供給してもらっている会社にも、修理や給湯器の交換依頼ができます。
「少し割高でも、安心できる企業に依頼したい」「業者を探すのが面倒」と考えている方には、ガス会社がおすすめです。
ガス会社に依頼するときには大きくわけて2種類あり、一般的には
・都市ガス
・LPガス(プロパン)
のどちらかに依頼をします。都市ガスの特徴は、東京ガスや大阪ガスのように大手企業が中心なことです。一方でLPガスは、地域の中小企業が多いのが特徴です。
都市ガスは電気自由化と同じように小売会社での自由化がスタートしているので、上記意外の企業から供給を受けている可能性があります。「どこのガス会社を利用しているか忘れた」という方は、ガスの検針表を確認してみてください。
ガス会社に依頼するときのメリットは、大手や中小企業ということもあり、安心感が強いことです。また、検針表から地域対応の連絡先を調べることができるので、どのガス会社にするか悩むこともありません。給湯器を交換する際にも自社ブランドのなかから選ぶので、「なにがいいかわからない」「どれでもいい」という方にはガス会社はおすすめです。
ただし、ガス会社で給湯器を交換する場合は給湯器本体の値引率が低く、費用が高額になります。また、取扱いの給湯器は自社ブランドのみで種類が少ないので、「いろんな給湯器を機能や価格から選びたい」と考えている方には向いていません。
修理に関しても、給湯器販売・工事業者に委託している場合が多いので、こちらから業者を選ぶことはできません。工事業者の人柄を大切にしている方は、少し不安に感じてしまうかもしれません。
給湯器メーカーでも給湯器を購入したり、修理依頼をすることができます。
メーカーというのは給湯器を製造している会社のことで、日本では「ノーリツ」と「リンナイ」の2社が大半を占めています。メーカーから直接購入・修理依頼をするときのメリットは、なんとい言っても安心感があることです。
給湯器を製造している会社なので、本体や部品の調達速度も早く、他で購入するときよりも機器が早く手に入ります。また、不明点がある場合にも、メーカーに問い合わせれば電話口で解決策を教えてもらえるなどのアフターサービスもあります。
ただし、メーカーも給湯器の値引き率が低く費用が高くなりやすいことや、メーカー内の製品しか選べないことはデメリットと言えます。また、ガス会社と同じように、修理や交換は業務委託をしている場合が多いので、メーカーの人が修理に来るとは限りません。メーカーを通して修理や給湯器の交換依頼をするので、日程の調整がつきにくいこともデメリットです。
「安心感やメーカーならではのアフターサービスを受けたい」と考えている方は、給湯器メーカーを検討してみてください。
給湯器販売・工事業者は、給湯器を販売・取り付け・修理する業者です。
給湯器販売・工事業者がガス会社と給湯器メーカーよりも価格設定が低い理由は、「市場競争が厳しいから」です。ガス会社と給湯器メーカーは、ある程度顧客の流れが確率できるので市場競争にあまり巻き込まれず、価格を下げる必要はありません。
一方で給湯器販売・工事業者は競合他社が多く、市場競争が激しいので「値引きやアフターサービス」などに力を入れることで、顧客を獲得しています。そのため、ガス会社や給湯器メーカーよりも価格が安く、アフターサービスも手厚く設定されているのです。
問い合わせから駆けつけまでのスピードが比較的速いのも特徴です。ガス会社や給湯器メーカーは修理・交換の依頼が来たら提携の業者に対応を委託しますが、給湯器販売・工事業者は依頼が来たら自ら修理を行うので余計な工程が発生しません。
また、給湯器販売・工事業者はさまざまなメーカーの給湯器を取り扱っているので、選択肢が多いこともメリットです。ただし、業者を自分で見つけなければならないことや、信頼できる業者を探すには複数社から見積を取らなければならないことはデメリットかもしれません。
また、給湯器販売・工事業者は独自のサービスを展開していることが多く、比較が難しいのでどの業者に依頼するか悩んでしまいがちです。「業者選びがわからない」「相見積や見積が面倒」だと感じる方は、ガス会社か給湯器メーカーを検討しましょう。
「できるだけ費用を抑えたい」「早く対応してほしい」「多くの選択肢の中から給湯器を選びたい」「充実したアフターサービスが大切」と考えている方には、給湯器販売・工事業者がおすすめです。
業者選びで気をつけるべきポイントは、以下をご覧下さい。
[tpl file='e_columnTxtBtn06']
[tpl file='e_columnFreedial']
先ほどは給湯器の交換・修理を依頼できる業者について紹介しましたが、突然お湯が出なくなってしまったときには急を要するので、各業者を比較している時間はないかもしれません。
ここでは、給湯器販売・工事業者に修理を依頼すると仮定したときの、業者選びのポイントを解説します。
お湯が出ないとお風呂にも入れません。できれば当日にでも修理してほしいですよね。対応スピードも業者を選ぶときには重要なポイントです。
業者のサイトに
・即日対応
・出張駆けつけ◯分
・24時間
・年中無休
などと記載がある業者はスピードの速さが強みなので、修理までの対応が速い傾向にあります。
お湯が出るようにすぐ修理してもらいたい場合は、これらの記載がある業者を検討しましょう。
見落としがちですが、有資格者がいる業者を選ぶことも大切です。ガス工事は、有資格者でないと施工してはいけない決まりがあります。ですが、残念ながら無資格者が施工をしている業者も存在します。
よって、業者選びをするときには、「有資格者が施工」「スタッフは有資格者」など、資格があることを提示している業者を選んでください。
費用を抑えることも大切ですが、過度に格安をアピールしている業者には注意が必要です。最初の工事費は低く見積もり、見積に含まれていない追加工事をして見積額以上の請求をする業者も見られます。
また、コストカットに目が行くあまり社内研修・教育への取り組みが疎かになっている企業も存在します。社員研修や教育を行っている業者とそうではない業者とでは、やはり施工に差が出てしまいます。
そういった危険性を防ぐためにも、格安を過度にアピールしている業者は避けるのが無難です。
工事や販売の施工数や創業年数が長い業者は、施工のノウハウがマニュアル化されているため、スムーズでミスのない施工がメリットです。
また、長期保証をつける際にも実績がある業者がよいでしょう。実績のない業者は、長期保証がついていても保証期間内に倒産してしまう可能性があるからです。保証をしっかりと受けるという点でも、実績がある業者を選ぶことは重要なポイントです。
[tpl file='e_columnTxtBtn07']
[tpl file='e_columnFreedial']
お湯が出なくなったときに考えるのが「入浴はどうするか」だと思います。入浴と言えば銭湯を思い浮かべますが、ほかにも選択肢はあります。
ここでは、お湯が出なくなったときの入浴について確認していきましょう。
近所に銭湯がある方は、お出かけ気分で銭湯に行きましょう。銭湯によっては入湯料が高くなってしまうこともありますが、広いお風呂に入浴できるのはうれしいポイント。
サイト上でクーポンを配信している銭湯も見られるので、公式サイトもチェックしてみましょう。
「銭湯は苦手」という方には、漫画喫茶のシャワーブースがおすすめです。漫画喫茶は24時間営業なので、行く時間を気にする必要もありません。シャワーのみなら30分で出られるので、1人500円程度で済むのがメリットです。時間が余った場合は飲み物を飲んだり、漫画を読んだりできるのもうれしいですね。
ただし、漫画喫茶によってはシャワー料金が別途必要なこともあるので、料金設定は確認しておきましょう。漫画喫茶も公式サイトやアプリでクーポンを配信していることが多いので、チェックしてみましょう。
友人宅で入浴させてもらうのも一つの手です。ただし、家族全員で入りに行くのは少し気が引けてしまうかもしれません。
気兼ねなくお願いできる友人がいる場合には、友人宅で入浴させてもらいましょう。
「一日なら入浴できなくても平気」という方は蒸しタオルで体を拭きましょう。
蒸しタオルを作る方法はとても簡単。タオルを水で濡らしてビニール袋に入れ、電子レンジ(500w)で1分〜1分半程度加熱するだけです。ビニール袋を開けるときに、熱い蒸気が出るのでヤケドしないように注意してください。
タオルが冷えてしまったら、もう一度タオルをレンジで加熱して体全体を拭いていきましょう。
[tpl file='e_columnTxtBtn08']
急にお湯が出なくなってしまったときには、お湯が出ない原因を見つけることが大切です。「家中のお湯が出ないのか、一部なのか」「水は出るのか」など、今回紹介した確認方法で確認してみてください。自分で対処できそうなものがあれば試してみましょう。一度試してみて変わりないときは、無理に触らずに業者に依頼してください。
業者を選ぶポイントは安心感や価格など、人によってさまざまですが、格安業者には注意が必要です。その日にお湯が出ないと困るという方は、24時間営業・即日対応の業者に連絡してみてください。